「子ども部屋は明るくカラフルに」と思われがちですが、色は子どもの気持ちの落ち着きや集中、眠りにも関わると言われています。とはいえ「この色が正解」というものはありません。この記事では、子ども部屋の色を考えるときのヒントと、成長にあわせて無理なく取り入れる工夫を、長野県佐久市の工務店・長野住環境企画が整理します。
この記事でわかること
- 色が子どもの集中・気分・眠りに与えると言われる影響
- 「勉強」「遊び」「眠り」で色の考え方が変わること
- 成長にあわせて色を変えやすくする工夫
色は「正解」ではなく「相性」で考える
色が心理に影響するという話はよく知られていますが、その感じ方には個人差があります。同じ青でも「落ち着く」と感じる子もいれば、「少し寒々しい」と感じる子もいます。ですから「集中できる色はこれ」と決めつけるより、お子さんの性格や好み、部屋の使い方にあわせて考えるのが現実的です。
ここでご紹介するのは、あくまで一般的に言われている傾向です。ひとつの参考として、ご家庭にあう形を探すきっかけにしていただければと思います。
「集中」「元気」「眠り」で色の傾向は変わる

子ども部屋は、勉強する・遊ぶ・眠るといった役割が一部屋に重なりがちです。それぞれで、相性がよいと言われる色の傾向は少しずつ異なります。
| シーン | 相性がよいと言われる色の傾向 | ねらい |
|---|---|---|
| 勉強・集中したい | 青・緑などの寒色、落ち着いたトーン | 気持ちを静め、集中しやすい環境に |
| 遊ぶ・元気に過ごす | 黄・オレンジなどの暖色をアクセントに | 明るく前向きな気分を後押し |
| 眠る・休む | やわらかいベージュ・くすんだ青など | 刺激をおさえ、休みやすい空間に |
ひとつの部屋にこれらの役割が同居する場合は、壁全体を強い色にするより、ベースは落ち着いた色にして、遊びの要素は小物やファブリックで足す、という分け方が扱いやすいと言われています。明るさ(照明)との関係もあわせて考えると、より整えやすくなります。照明については明かりの色でくつろぎは変わる?もあわせてご覧ください。
壁は「面積」で色の印象が変わる
色は、小さなサンプルで見たときと、壁一面に広げたときとで印象が大きく変わります。一般に、同じ色でも面積が大きくなるほど明るくあざやかに見えやすいと言われています(面積効果)。サンプルで「ちょうどよい」と感じた色が、壁全体では思ったより強く感じられることもあります。
そのため、壁の大半はやさしいトーンでまとめ、好きな色は一面だけのアクセントクロスや、カーテン・ラグ・家具で取り入れると、失敗しにくくなります。色をあまり広い面積で使わないことが、飽きにくさにもつながります。部屋を広く見せたい場合の色の考え方は、部屋を広く見せる色とは?も参考になります。
成長にあわせて「変えられる」ようにしておく

子どもの好みは、年齢とともに変わっていきます。幼いころに好きだった色が、小学校高学年や中学生になると「子どもっぽい」と感じられることも少なくありません。そこで、最初から作り込みすぎず、後から変えやすい形にしておくのがおすすめです。
- 壁のベースは落ち着いた色にして、色はファブリックや小物で足す
- 色を変えたい面は、貼り替えしやすいクロスやウォールステッカーで
- 家具は色の主張が少ないものを選び、長く使えるようにする
「今の好き」を大切にしつつ、数年後に無理なく更新できる余白を残しておくと、住みながら気持ちよく育てていける部屋になります。
色だけでなく「配置」もあわせて考える
集中や落ち着きは、色だけで決まるものではありません。机をどこに置くか、家族の気配が感じられるか、光がどう入るかといった間取り・配置の影響も大きいと言われています。実際、勉強のしやすさはリビングとの関係で語られることもあります。あわせて子どもの成績とリビングの配置もご覧いただくと、色と間取りの両面から考えやすくなります。
また、眠る空間としての心地よさは、寝室の色の考え方とも重なります。寝室の色はどう選ぶ?もヒントになります。
長野住環境企画の考え方
私たちは、色や間取りを「こうすべき」と当てはめるのではなく、まずご家族の暮らし方やお子さんの様子をうかがうことを大切にしています。色は、集中や眠りを支えるひとつの要素であって、正解がひとつあるわけではありません。丁寧なヒアリングをもとに、今の暮らしにも、これからの成長にもなじむ形を一緒に考えます。社内には建築の有資格者が在籍しています。
よくあるご質問
Q. 勉強に集中できる色はありますか?
A. 一般に、青や緑などの落ち着いた寒色は気持ちを静めやすいと言われています。ただし感じ方には個人差があるため、お子さんの好みや性格もあわせて考えるのがおすすめです。
Q. 好きな色が派手なのですが、部屋中に使って大丈夫ですか?
A. 広い面積で強い色を使うと、思ったより刺激が強く感じられることがあります。壁のベースは落ち着いた色にして、好きな色は一面や小物で取り入れると、心地よさと好みを両立しやすくなります。
Q. 成長したら色の好みが変わりそうで不安です。
A. 最初から作り込みすぎず、貼り替えやすいクロスやファブリックで色を足す形にしておくと、後から無理なく更新できます。ベースは長く使える色にしておくのがおすすめです。
Q. 男の子・女の子で色を分けたほうがよいですか?
A. 性別で色を決める必要はありません。大切なのはお子さん本人の好みと、部屋の使い方です。先入観にとらわれず、ご本人と相談しながら選ぶとよいと言われています。
間取り相談のご案内
長野住環境企画では、心理と間取りをテーマにした「間取り相談」(完全予約制・無料)をご用意しています。「子ども部屋をどうつくるか」「家族の暮らしにあう配置は」といったご相談も歓迎です。営業目的の相談会ではありませんので、安心してご参加ください。
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※ 本記事の色と心理の関係は一般的に言われている傾向であり、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。実際の色選びは、お子さんの様子やお部屋の環境にあわせてご検討ください。
「色と心理」シリーズ
本記事は、色と暮らしの心理をテーマにしたシリーズの記事です。あわせてご覧ください。
- 部屋を広く見せる色とは?──「色と空間」の心理効果
- 明かりの色でくつろぎは変わる?──「色温度」と心理から考える住まいの照明
- 寝室の色はどう選ぶ?──眠りと心が休まる「色」の心理
- 子どもの成績が伸びたのは、勉強部屋ではなくリビングの配置だった
- 間取り相談について
参考文献
本記事でふれた「色と気分」「学習環境の色と集中・行動」などは、以下の研究を参考にしています。
- Barrett, P., Davies, F., Zhang, Y., & Barrett, L. (2015). The impact of classroom design on pupils’ learning: Final results of a holistic, multi-level analysis. Building and Environment, 89, 118–133.
- AL-Ayash, A., Kane, R. T., Smith, D., & Green-Armytage, P. (2016). The influence of color on student emotion, heart rate, and performance in learning environments. Color Research & Application, 41(2), 196–205.
- Gaines, K. S., & Curry, Z. D. (2011). The inclusive classroom: The effects of color on learning and behavior. Journal of Family & Consumer Sciences Education, 29(1), 46–57.
- Valdez, P., & Mehrabian, A. (1994). Effects of color on emotions. Journal of Experimental Psychology: General, 123(4), 394–409.
※ 本記事の色と心理の関係は一般的に言われている傾向であり、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。実際の色選びは、お子さんの様子やお部屋の環境にあわせてご検討ください。