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NJKの家づくり

家事動線の良い間取りの作り方とは?ポイントをご紹介

最初に

動線の効率化

住居の間取りは動線の効率化に大きく影響します。
リノベーションによる将来的な間取り変更をあらかじめ考えていたとしても、模様替えと違い基本的に間取りの変更はそう簡単にはいきません。
そして間取りは家族構成が大きく関わってきます。
家族の人数が2人よりも3人、3人よりも・・・といった具合に家族が多いほどその動線が重要となります。
動線が交錯しないように済むにはどうしたら良いでしょうか。
朝の忙しい時間帯、あるいは帰宅して家族のそれぞれの行動パターンにより過ごしやすくストレスが少ない動線にしたいものです。
仕事をしながら子育てをしている女性の割合が年々増える中で、効率的に家の中で家事をこなしていきたい希望は強まる一方です。

時代と共に

ただしそれは女性だけに限らない時代となってきました。
ひと昔前まで家事は女性がするもの、さも当然という時代でしたが昨今はそうは言っていられない時代に突入しています。
さらには男性も家事が得意な人や、在宅業務が主流になり自宅に居る時間が妻よりも長いことが理由などで家事をやる夫が増えつつあるという理由もあります。
つまりお互いが家事参加型の間取りを考えることが重要ということになります。
男女問わず家事をやる者がスムーズに行いやすい間取りを作るにはどうしたら良いのでしょうか?
女性・男性共に一日の時間を有意義に使いたい、少しでも自分自身の時間を作りたいという願望があるはずです。
そんな間取りが出来るように考えていきましょう。

家事をする人の目線で考える

動線の効率化にポイントを置くとしたら、家事をする人目線で動線を考える事が大事な要素となります。
家の中で家事をする、あるいは頻度が高い場所はどこでしょう?
料理をする、洗濯物を干す、たたむ、アイロンかけをする、身支度をする、座位でこまごまとした雑務をする、立位で手早く雑務をする・・・etc.
朝起きてから寝るまでに家事に追われてせっせと動き回る場合、子育てが加わるとより一層家の中での動線で無駄を省きたくなりますよね。
それぞれの箇所で次の動作へ移るための流れを考えた時にどのように考えると良いのでしょうか?
各箇所での動き方について考えてみましょう。

各箇所のポイント

家事をする人目線で考えた時にポイントとなる箇所は主に次の場所になります。
例えば家族構成は・・・

[Aさん4人家族]
夫 40歳 フリーランス・システムエンジニア
在宅業務をしている。家事を主に行う。
妻 40歳 会社員
家事は夫と分担で平日は仕事から帰って割当の家事を行う。
子ども 2人(10歳、5歳)
小学4年生、幼稚園生

在宅業務が多い夫は仕事の合間に家事を主に行ってくれます。
2番目の子供は現在幼稚園通いなのでお迎えも夫の役割です。
ですが妻も仕事から帰ってきて、家事の分担を任されています。
各々の分担や朝の動き方は、大人だけでなく子供においても効率よく動きたい(動いてもらいたい)といえることです。
例の家族構成は、身支度や帰ってからの動きを考えると、家族全体で交錯してしまいかねない構成であり年代といえます。
では、効率的に家事動線を求めているというこのAさん家族が、現在練っている間取りのプラン内容のポイントをみていきましょう。

キッチン

キッチンに隣接する場所には、脱衣所または、ユーティリティ(家事室)を設置しましょう。
お料理の合間に洗濯機を回す、またはユーティリティ(家事室)に干している洗濯物をたたむなどの動線の効率化をはかれます。
Aさんのご家庭ではお料理を担当するのは夫ですが、休日になれば妻も行うので、間取りづくりでは夫婦共同の意見を反映したいという希望があります。

ユーティリティ(家事室)

ユーティリティは設計士によっては「家事室」だったり、洗濯物を干すのがメインであれば「サンルーム」だったり、「フリースペース」だったりと呼び方が違いますが、家事をメインとする3畳前後の部屋をイメージしてください。
このユーティリティの配置は、先にも書いたようにキッチンに隣接した場所が良いでしょう。
また、脱衣所も隣接していると家事の流れがスムーズに行えます。
Aさんのご家庭の場合、在宅率が高くなる夫がキッチンを見ながら、家事室で洗濯物を干したりたたんだりという動作を行ってくれています。
男性・女性問わず家事動線がスムーズに行えるのはストレスが少なくて済みますね。

脱衣所

Aさんのご家庭では洗濯機を脱衣所に設置しているので、キッチンの隣に脱衣所を設けると行き来しやすく余計な時間を省けます。
キッチンからすぐに行ける動線にすると、夫婦ともに家事がしやすいという流れを作れるので、この配置は大事です。

玄関

玄関収納を設けて、シューズクロークとユーティリティ(家事室)が繋がった間取りを作ってみましょう。
ユーティリティにストックを置いているAさん宅は、この配置によって買い物のストックをしまえるのはもちろんのこと、そのままキッチンへスムーズに行ける動線を作ることができるので大満足です。
重い荷物を持つ場合は夫が買い物のストックを収納場所まで運んでくれますが、動線の確保により妻もストック場所へ行きやすくなるので、夫が不在で自分で運ぶ際などいざという時に役立つでしょう。

収納

ユーティリティ(家事室)と玄関には、通り抜けできる収納スペースを設置すると収納と兼ねて家事のしやすい動線を確保できます。
通り抜けできる収納を作ることにより、行き止まりではなく次の動作へ移りやすい動線をつくる間取りとなります。
この「通り抜けられる」という動線はとても重要なポイントとなります。
さらに言うと家事をする場所には必ず、簡易的で良いので収納棚を設置することもポイントとなります。

プランづくり


家事をする人が動きやすい場所づくりをメインに考えることが大事です。
冒頭にも触れたように、家事の分担において女性だけでなく男性も行うことが主流になりつつある時代となっています。
以前では家事動線は、女性目線で間取りを作ることが大事とされてきていましたが、家庭によって分担は様々です。
お互いに協力して家事・育児に積極的に参加していたり、家族の中で明確な分担分けをしていたりと各家族により要望も間取りも違ってくるもの。
注文住宅だからこそできる間取りのカスタマイズによって、その家庭の動線を映し出すことが大切です。
間取りは簡単には変えられないので、設計段階で十分に相談をしてプランを練っていきましょう。

まとめ

間取りづくりでは、動線の効率化をメインにして考えることが大事です。
次の動作へ移るには、どの部屋同士を隣接させるのが良いのか。
一般的な考え方にプラスして自分の家族の形、時代の傾向も加味するとその家族ならではの間取りが浮き彫りとなってきます。
ご家庭ごとに、家事のルーティーンも育児の方針も当然異なりますので、そう言ったものを書き出しながらどこを効率化していくかを検討していきましょう。

リビング・ダイニングなどのくつろぐ「静」の場所についてだけでなく、動線を考える必要のある「動」の場所をメインに考えると、効率化させなければならない箇所が分かると思います。
住みやすい間取りを考えて自分たちの城を創り上げていきましょう。